イゴール・ペトローヴィチ・ペトレンコ(ロシア語: Игорь Петрович Петренко, ラテン文字転写: Igor Petrovich Petrenko、1977年8月23日 - )は、ロシア連邦の俳優。2002年の戦争映画『東部戦線1944』が出世作となり、同年「ニカ」新人賞を受賞。2003年ロシア連邦国家賞(文芸と芸術部門)を受賞。2009年4月1日よりロシア映画人連盟のメンバーである。なお、名前の発音は「イーゴリ」と表記するのが一般的である。
生い立ち
冷戦期の東ドイツ、ポツダムの生まれ。ポツダムはソビエト連邦軍の軍人であった父の駐留先である。母は英語の通訳をしていた。彼が3歳の時、家族でモスクワに戻った。子供の頃の趣味はスポーツ(体操、サンボ、柔道)。学校は好きではないが、唯一好きな教科は英語だったという。
高校卒業後、シェープキン記念演劇大学の生徒募集を知り、冗談のつもりでテストを受けたところ、何百人もの候補者の中から選ばれて入学、真剣に演技を学び始めた。
キャリア
2000年にシェープキン記念演劇大学を卒業し、モスクワのマールイ劇場に入ったが、しばらくして絶え間ない撮影のために離脱した。
2001年、映画『条件反射』(イリダール・イスラムグロフ監督)でスクリーンデビュー。映画も彼の役柄も不成功に終わったが、続いて出演したTVシリーズ『モスクワの窓』(2001年、アレクサンドル・アラヴィン監督)で初めて注目を集めた。
ペトレンコの人気を決定づけたのは、2002年の映画『東部戦線1944』(ニコライ・レベデフ監督)である。独ソ戦における偵察部隊の活躍を描いた戦争ドラマで、主人公のトラフキン中尉を演じた。また、この役柄によって、2002年の国内映画賞「ニカ」の「今年の新人」部門に選ばれた。
そのほかの代表的な役柄として、映画では『ヴェーラの運転手』(2004年、パーヴェル・チュフライ監督)の純朴な運転手ヴィクター役、『タラス・ブーリバ』(2009年)の悲恋に命を捧げるコサックの青年アンドレイ役などがある。
TVシリーズでは、『現代の英雄』(2006年)の悩める青年将校ペチョーリン役、『名探偵シャーロック・ホームズ』(2013年、アンドレイ・カヴン監督)での従来の紳士的な名探偵像を覆したホームズ役などがある。
なお、『名探偵シャーロック・ホームズ』で相棒ワトソン博士を演じたアンドレイ・パニン(2013年に死去)とは、『ヴェーラの運転手』、『離脱』(2011年)と合わせて3回の共演歴がある。
私生活
演劇学校在籍時に出会った女優イリーナ・レオノヴァと2000年の卒業後すぐ結婚し、2004年に離婚。女優エカテリーナ・クリモヴァとTVシリーズ『モスクワの窓』で共演し、2004年に結婚。クリモヴァとは2児を得たが、2014年に離婚。離婚後、女優クリスチャン・ブロディと交際を始め、2016年に結婚。現在はサンクトペテルブルクにて、ブロディとブロディとの間に生まれた2児と共に暮らしている。
主な出演
舞台
『レニングラードのロマンス』(アレクセイ・アルブーゾフの戯曲『私の哀れなマラート』が原作、ピーター・ステイン演出)- マラート役
映画・TVシリーズ
主な受賞
- 2002年 国内映画賞「ニカ」(新人部門) -『東部戦線1944』
- 2003年 ロシア連邦国家賞(文芸と芸術部門) -『東部戦線1944』
- 2009年 サンクトペテルブルクの映画祭「ビバ!ロシア映画!」 最優秀男優賞 -『タラス・ブーリバ』
脚注
外部リンク
- Igor Petrenko - IMDb(英語)
- イゴール・ペトレンコ - allcinema
- AXNミステリー公式「名探偵シャーロック・ホームズ」のキャスト紹介(日本語)
- 海外ドラマBOARDによる紹介「燃えろイゴール!ステレオタイプをぶっとばせ!―ロシアの二枚目俳優イゴール・ペトレンコについて」(日本語)



