練馬町(ねりままち)は東京府に存在した町の一つであり、1929年の町制以前は下練馬村(しもねりまむら)であった。

地理

現在の東京都練馬区の北町、錦、平和台、氷川台、早宮、練馬、桜台、羽沢、栄町に相当する。

  • 河川 : 石神井川、千川上水

隣接していた自治体

  • 東京府
    • 北豊島郡 上練馬村、赤塚村、志村、上板橋村、中新井村

歴史

  • 1644年(正保年間)ころ - 正保の改にて上練馬村と下練馬村は二村に分立しており、分立以前は練馬村下組といわれていた。
  • 1827年(文政10年) - 文政の改革により上板橋村を大惣代とする組合村(寄場組合)に所属する。下練馬村は小惣代として上練馬村、土支田村上組、同下組を管轄した。『新編武蔵風土記稿』では豊島郡野方領の内に記されている。
  • 1868年(明治元年) - 明治維新により、はじめ鎮台府、ついで武蔵知県事松村忠四郎の管轄となるが、まもなく古賀定雄に交代。
  • 1869年3月21日(明治2年2月9日) - 武蔵知県事古賀定雄の管轄区域に品川県が設置される。
  • 1870年1月19日(明治2年12月18日) - 品川県内の寄場組合が廃止され、中新井村を筆頭とする22番組に所属。
  • 1872年1月14日(明治4年12月5日) - 東京府に編入され新宿口第22区の所属となる。
  • 1873年(明治6年)3月18日 - 朱引外大小区改正により東京府第8大区7小区の所属となる。
  • 1878年(明治11年)11月2日 - 郡区町村編制法施行により東京府北豊島郡下練馬村となる。
  • 1880年(明治13年)8月21日 - 下練馬村村会規則を制定する。村議会定数は11選挙区からの計25名。
  • 1889年(明治22年)5月1日 - 同年4月1日の町村制施行に伴い、本地域で明治の大合併が起こるも、下練馬村は一村独立し、大字を持たず。
  • 1912年(明治45年) - 村役場建立(現在の平和台三丁目22-11)
  • 1929年(昭和4年)4月1日 - 町制および改称を施行。練馬町となる。下練馬村役場はそのまま練馬町役場となる。下練馬村時代を引き継ぎ、この時点でも大字は持たない自治体であった。
  • 1932年(昭和7年)10月1日 - 板橋区成立。
東京市が隣接5郡(豊多摩郡・北豊島郡・荏原郡・南足立郡・南葛飾郡)82町村を編入。
練馬町は3町に分立し、
  • 練馬北町(現:北町、錦の一部)
  • 練馬仲町(現:平和台、氷川台、早宮、錦の一部)
  • 練馬南町(現:練馬、桜台、羽沢、栄町)
と名付けられる。
練馬町役場は板橋区練馬派出所として利用される。
練馬地区には練馬派出所と石神井派出所が設置されるが、重要な手続については板橋区役所まで行かねばならない。
後に、練馬派出所は練馬支所、石神井派出所は石神井出張所へと昇格。
  • 1943年(昭和18年)7月1日 - 東京都制が施行され、旧練馬町は東京都板橋区に属す。
  • 1947年(昭和22年)8月1日 - 練馬区独立。
板橋区から旧1町4村(北豊島郡練馬町・上練馬村・中新井村・石神井村・大泉村)が練馬区として分離独立し、旧練馬町は練馬区に属することとなる。
これに伴い、各町名にある練馬の冠称を取り除く。
開進第三小学校講堂に練馬区役所を開設。
練馬支所は練馬区役所第二出張所として利用される。
  • 1949年(昭和24年)1月15日 - 練馬区役所移転(現在の豊玉北六丁目12-1)
  • 1959年(昭和34年) - 第二出張所老朽化に伴い建て替え。
  • 1965年(昭和40年) - 住居表示が実施される。
  • 1975年(昭和50年) - 第二出張所移転(早宮一丁目44-19)

町名の変遷

板橋区成立時の町名改称は以下のとおり。

行政

役場

  • 下練馬村役場/練馬町役場 - 練馬町重現1699番地(現在の平和台三丁目22-11)

歴代村長・町長

大木泰孝、新井七三郎、矢作久松、阿部広吉、大木金兵衛、島野栄次郎、大木金兵衛

寺院・神社

  • 郷社 氷川神社 - 字宮鶴、現在の氷川台四丁目47-3
  • 村社 白山神社 - 字谷戸、現在の練馬四丁目2
  • 金乗院 - 字本村、現在の錦二丁目4-28
  • 円明院 - 字今神、現在の錦一丁目19-25
  • 荘厳寺 - 字湿化味、現在の氷川台三丁目14-26
  • 光伝寺 - 字湿化味、現在の氷川台三丁目24-4

教育

  • 村立開進小学校(練馬区立開進第一小学校)
  • 村立開進小学校第一分教場(練馬区立開進第二小学校)
  • 村立開進小学校第二分教場(練馬区立開進第三小学校)

交通

鉄道

  • 東上鉄道(現東武東上線)
1914年(大正3年)5月1日 - 東上鉄道開通当時
池袋方面:-下板橋-池袋
川越方面:-成増-膝折-志木-鶴瀬-上福岡-川越西町-川越町-田面沢
1929年(昭和4年)4月1日 - 練馬町成立当時
池袋方面:東武練馬-上板橋-大山-金井窪-下板橋-池袋
寄居方面:東武練馬-下赤塚-成増-朝霞-志木-鶴瀬-上福岡-新河岸-川越西町-川越市-霞ヶ関-鶴ヶ島-坂戸町-高坂-武州松山-菅谷-小川町-竹沢-男衾-鉢形-寄居
  • 武蔵野鉄道(現西武池袋線、西武豊島線)
1915年(大正4年)4月15日 - 武蔵野鉄道開通当時
池袋方面:練馬-東長崎-池袋
飯能方面:練馬-石神井-保谷-東久留米-所沢-小手指-元狭山-豊岡町-仏子-飯能
1929年(昭和4年)4月1日 - 練馬町成立当時
池袋方面:豊島-練馬-江古田-東長崎-椎名町-池袋
飯能方面:練馬-中村橋-貫井-石神井-東大泉-保谷-田無町-東久留米-清瀬-秋津-所沢-西所沢-三ヶ島村-武蔵藤沢-豊岡町-(黒須貨物)-仏子-元加治-飯能

乗合自動車

  • 池袋乗合自動車(中仙道乗合自動車→東都乗合自動車→国際興業)
    • 成増駅前-田柄久保-田柄-丸久保-練馬町役場-氷川神社前-正久保-羽根沢-江古田
    • 成増駅前-田柄久保-練馬郵便局前-練馬宿-七軒家-上ノ根-中板橋-轡神社前-大山-大山踏切-四ツ又-下板橋-金井窪-金星館前-氷川神社前-本村-重林寺-東京幼年保護所前-西山-平和湯前-川崎第百銀行-池袋駅西口前
  • 板橋乗合自動車(東都乗合自動車→国際興業)
    • 板橋駅前-税務署前-板橋警察前-元郡役所前-王子新道-板橋町役場前-坂上-岩ノ坂下-練馬横丁-岩坂榎前-前野飛行場前-上板橋駅-練馬宿-丸久保-上練馬登記所-豊島園
  • 大正自動車(東横乗合→東京横浜電鉄→東京急行電鉄→京王帝都電鉄→京王バス東・中野営業所)
    • 中野駅北口-中野電信隊裏-新井仲通-刑務所前-沼袋駅前-百観音下-丸山-貞源寺前-第二小学校前-療養所前-徳田-中新井中通-下新街-中新井(江古田橋)-練馬駅前
  • ダット自動車(ダット乗合自動車→東京環状乗合自動車→東京都交通局(都営バス))
    • 目白駅前-目白聖公会前-下落合交番前-落合郵便局前-中央薬局前-ライオンガレーヂ前(元銀行前)-椎名町営業所前-青物市場前-海上火災運動場前-東長崎車庫前-水道向-江古田駅前-武蔵高校前-三枚橋-練馬駅前-豊島園前

道路

  • 富士街道

名所・旧跡

  • 徳川綱吉御殿跡之碑(北町一丁目14-11)
  • 練馬白山神社の大ケヤキ(練馬四丁目2白山神社境内。国の天然記念物に指定。)

脚注

参考文献

  • 『新編武蔵風土記稿』 巻ノ13豊島郡ノ5、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763977/37。 
  • 「上練馬村」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ13豊島郡ノ5、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763977/48。 

関連項目

  • 東京都の廃止市町村一覧
  • 日本の廃止市町村一覧

外部リンク

  • 下練馬村役場 : 練馬区
  • 練馬の地名今むかし 下練馬村 : 練馬区

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