驢馬(ろば)は、1920年代の日本の同人雑誌。1926年(大正15年)4月から1928年(昭和3年)5月まで刊行され、全12冊で終刊した。
中野重治、窪川鶴次郎、堀辰雄、西沢隆二、宮木喜久雄、平木二六が中心となり刊行された。「驢馬」という名前は堀辰雄の提案で決まった。彼ら同人が創刊前後に集まっていた駒込神明町(現・文京区本駒込)動坂のカフェ「紅緑」(こうろく)には、当時そこで女給をしていた田島イネ(佐多稲子)がいて、窪川鶴次郎と結婚することになった。
当時のプロレタリア文学運動の盛行にあわせ、堀辰雄以外の同人はのちに結成された全日本無産者芸術連盟(ナップ)に参加した。中野重治は1954年に書いた自伝的小説『むらぎも』のなかで、この時代を作品化している。作中では『土くれ』という雑誌名になっている。
脚注
参考文献
- 堀辰雄『堀辰雄全集別巻2』筑摩書房、1997年5月。ISBN 978-4480701107。 初版は1980年10月。
- 小久保実 編『新潮日本文学アルバム17 堀辰雄』新潮社、1984年1月。ISBN 978-4-10-620617-7。
- 佐多稲子『年譜の行間』中央公論社、1983年10月。ISBN 978-4120012402。
- 堀多恵子『堀辰雄の周辺』角川書店、1996年2月。ISBN 978-4048834391。
関連項目
- 田端文士村
- 不器用な天使 (小説)
外部リンク
- 『驢馬』 - コトバンク
- 驢馬 創刊号 - 国立国会図書館デジタルコレクション(創刊号のみ所蔵、館外からは目次のみ閲覧可)




